2020年8月28日、安倍首相が退陣を表明した。
持病である潰瘍性大腸炎という難病の再発による体調不良が原因で、首相としての仕事を全うすることが困難、政治に空白を作りたくないということから決断したということだった。
2012年12月の第2次内閣から約7年8月と歴代最長となったばかり。記者会見で「国民の皆様に心よりお詫び申し上げる」と語っていた。コロナ禍の真っ只中での退陣には、批判を受ける覚悟で自分で決めたようだ。
長く続けると、いろいろと怠慢だとか言われることもあっただろう。道半ばの政策もたくさんある。テレビでは「中途半端だ。」「いい言葉ばかり言って、何もできていない。」と語る人々もいた。とはいえ、諸外国にはっきりと日本の意思や姿勢を示すところは、今までの内閣ではあまりみられなかった気がする。
そういえば、過去には、いいことばかり言って何もできずにすぐに辞めていった元首相達もいた。そういった方々が野党となり「あーだこーだ」と批判しても響かない。私の場合「は?」という感じで何かいつも違和感を感じていた。政策より、ゴシップを引き出しては退陣を求めるというやり方は、「またか…。」と呆れてみていた。
別に政治の世界に関わらず、批判にさらされることは多い。逆に支持を得ることもある。ただ、それでも長きにわたって安定した政治をやってきた安倍晋三首相に、私は足元にも及ばない。とっくに、心病んで倒れていると思う。1度退陣している過去から、再び首相になり長きにわたって重責を担ってきた姿は、人はまた立ち上がれるということを示されている気もする。
私はあまり政治に詳しくないけど、ただ、この出来事、辞め方、なんだか日本人らしさのようなものを感じた。治療に専念されて休んでもらい、また何かしらの形で活躍される姿をみてみたい。